介護事業所の責任者様・事務長様、BCP(事業継続計画)の策定はお済でしょうか。

「BCPの策定は行ったが、具体的な対策は何から手をつけていいかわからない」というお悩みはありませんか。

令和3年度介護報酬改定において、すべての介護サービス事業者にBCP策定が義務付けられました。BCPは、感染症や災害などの非常時でも介護サービスの安定的・継続的な提供と、すみやかな復旧のための計画です。

BCPの策定によって、事業継続を阻害するリスクの洗い出し自社への影響度を把握し、「実際に発生した場合、どのように対応するか」という方針を定めたかと思います。

あわせて、リスクに備えた事前対策の検討も重要です。
事前の対策を行うことで、被害を最小限にし復旧をスムーズにできます。

この記事では、弊社がおすすめしている具体的なシステム改善のご提案や、実際にお客様が取り組んで有効だった対策をご紹介します。
「BCPに合わせて、どのように対策を行えばよいか」という悩みのお役に立てば幸いです。

事業継続を阻害するリスクとは?

厚生労働省が発表している「介護施設・事業所における業務継続計画作成支援に関わる研修」では、主に感染症と自然災害を想定した内容となっています。

介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援に関する研修
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/douga_00002.html

事業継続を阻害するリスクの例

  • 自然災害
    • 地震
    • 水害(大雨・土砂災害・台風)
  • 感染症(主に新型コロナウイルス)

近年は、感染症・自然災害に次ぐリスクとして「サイバー攻撃」も認識が必要です。
利用者や職員の個人情報の取り扱いやプライバシーに対する意識が高まり、インターネットやICT機器を広く活用している介護事業所が増えつつあります。
サイバー攻撃のために、介護システムやパソコン・タブレットなどのICT機器が使用できなくなったり、利用者情報が紛失・破損してしまったりという恐れがあります。

リスクから発生する問題へシステム的なご提案とは?

感染症・自然災害・サイバー攻撃などの予期せぬリスクに直面した際に、発生する代表的な3つの問題とそれに対するご提案をご案内します。

職員の安否確認や情報のやり取りが出来ない

ご提案:ビジネスチャットを利用する

勤務中かどうかに関わらず、職員の安否確認はまず行わなければならないことです。
施設内のフロアで勤務している職員もいれば、利用者宅や他事業所へ外出している職員、非番の職員など、様々な状況の職員がいることが想定されます。
職員の緊急連絡先を把握し、緊急連絡網をつくって安否確認されるケースは多いと思います。
スムーズな安否確認や情報共有のためには、職員と複数の連絡手段を確保しておくことがが望ましいでしょう。
電話以外の連絡手段として、「ビジネスチャットの利用」をおすすめしています。
電話がつながりにくい場合も、インターネットに接続できればビジネスチャットの利用は可能です。あらかじめ使い方や運用のルールを定めておけば、安否確認以外の情報共有にも使用できます。

職員が出勤できない

ご提案:在宅勤務環境の整備をする、直出直帰できる環境の整備をする

ライフラインの寸断や感染症による自宅待機など、何らかの理由で職員が出勤できないことが想定されます。居宅介護支援事業所や訪問介護・訪問看護など、必ずしも職員が出勤する必要の無い介護事業は、在宅や利用者宅での勤務環境を整えればサービスの継続が可能です。

在宅勤務環境や直出直帰できる環境の整備のためには、次の4点を準備しましょう。

  • 持ち運びできる端末を用意する(パソコン・タブレットなど)
  • 在宅や外出先から利用できるシステム環境を整える(クラウドサービスを利用するのか、VPN環境を整えるのか)
  • インターネット回線を用意する(モバイルルーターやSIMカードを契約する)
  • 運用のルールを定める(どのようなときに使用するか、誰が利用できるか、使用の注意点など)

サーバーやパソコンが動かない・データが破損してしまった

ご提案:クラウドサービスを利用する

地震による衝撃や停電、サイバー攻撃によって、サーバーやパソコン・タブレットは故障したり、思うように動かなくなったりします。必要なデータが保存されたパソコンが動かなくなってしまうと、なかなかデータの復旧は難しいでしょう。

特に、いつも使用しているシステム(介護システム・会計システム・給与システム等)のサーバーが動かなくなってしまった場合には、業務に深刻な支障をきたします。

クラウドサービスを利用していれば、事業所内でサーバーやデータの管理をする必要もなく、パソコンやタブレットが故障してしまった場合も、すぐ復旧が可能です。

データのバックアップは、クラウドサービスを提供しているベンダーで行うので、データロスのリスクが大幅に軽減されます。定期的な自動バックアップにより、最新の情報が継続的に保管されているため、意図しないデータ消失が起こった場合でも、その影響は最小限に留まるでしょう。

『寿』クラウドサービスのご案内

『寿』のクラウドサービスは、『寿』の全ての機能をクラウドサービス・月額利用料でご提供します。

システム・サーバー管理は必要なし

サーバー管理や保守・バックアップなどの面倒な作業はありません。データのバックアップ・バージョンアップの対応は、全て弊社で対応します。

災害・サイバー攻撃に備えたBCP対策に

事業所が災害・サイバー攻撃にあっても、システム・データはデータセンターで守られています。万が一に備えたBCP対策として有効です。

働き方改革・感染症対策のテレワークも

クラウドサービスなら『寿』のデータがいつでも・どこでも使えるので、働き方改革・感染症対策としてのテレワーク導入も簡単です。職員や外出先から『寿』をご利用ください。

実際にお客様が取り組んで有効だった対策

実際にお客様が取り組んで有効だった対策として、下記2つをご紹介します。

  • 在宅勤務環境の整備
在宅介護支援センターあじさい様
  • 直出直帰できる環境の整備
いちき串木野市医師会立 脳神経外科センター 訪問看護ステーションさくら様

まとめ

弊社がおすすめしている具体的なシステム改善のご提案や、実際にお客様が取り組んで有効だった対策をご紹介しました。

BCPに合わせた具体的な対策について、何から手を付けようかとお悩みの介護事業所の責任者様・事務長様はぜひ検討してみてください。