施設名医療法人七徳会 ザ王病院
所在地鹿児島県 姶良市 加治木町反土2151番1号
病床数医療療養型病床:86床、介護医療院:60床
併設介護サービス居宅介護支援事業所
通所リハビリテーション
訪問リハビリテーション

医療法人七徳会 ザ王病院様は、介護トータルシステム 『寿』と電子カルテの医療介護連携機能をご利用いただいております。
今回は、医療介護連携機能の運用と病院特性をふまえて工夫したポイントを中心に、看護師長の井手元(いでもと)様、事務次長の川野(かわの)様にお話を伺いました。

導入のポイント
  • 看護師や介護職が『寿』に入力した記録の情報を、必要に応じて電子カルテへ反映させ医師にも共有している。
  • 電子カルテから、気になる患者様のバイタルや状態をチェックできるのが便利。

介護トータルシステム『寿』の医療介護連携の機能とは

電子カルテと『寿』を連携し、患者様の情報を一元管理する機能です。
電子カルテから介護記録を参照でき、『寿』から診療データを確認できます。
医師・看護師・介護士・ケアマネジャー・薬剤師・栄養士など様々な職種の方が、いつも自分が使っているシステムで診療・ケアに必要な情報を把握でき、切れ目のないケアの提供をご支援します。

看護師長 井手元(いでもと)様

医療介護連携機能を導入されたきっかけを教えてください。

当院が提供する介護サービス(通所リハビリ・訪問リハビリ・居宅介護支援事業所)では、もともと『寿』を使用していました。また、医療療養型病床をはじめとする病棟では、電子カルテを使用していました。
2023年6月に、介護療養型病床を介護医療院へ転換しました。
介護医療院へ転換したのをきっかけに、本格的に『寿』と電子カルテの医療介護連携機能を導入しました。

具体的な運用について教えてください。

『寿』は同時アクセスライセンスであるため、介護医療院の全てのパソコンに、『寿』をインストールしてもらいました。
介護医療院の看護師や介護職は、『寿』の「利用者別サービス記録」や「日別サービス記録」を使って入力しています。具体的には、バイタル・食事・排泄・身長体重などに加えて、日々のケアの実施記録も『寿』に残しています。
医師から出される処方や食事などのオーダー情報は、電子カルテで確認しています。

薬剤科、栄養科などの部署も、オーダー情報は電子カルテで確認しています。
栄養科は『寿』で栄養ケア計画を作成し、カンファレンス結果や経過記録も入力しています。
看護師や介護職が『寿』に入力した記録の情報も、必要な箇所に自動反映させてうまく活用しているようですね。

運用で工夫したことはありますか?

『寿』でケアの実施記録を入力しやすいように、だいぶマスタを変更しました。必要無い項目を削除しましたね。
また、喀痰吸引の回数をバイタル項目として入力できるようにマスタを見直しました。そうすることで、温度板で喀痰吸引の回数が継続的にパッと確認できます。
医療療養型病床と介護医療院を併設しているからこその運用だとは思いますが、喀痰吸引の回数が8回以上になったときには、医療療養型病床への入院を検討します。医療区分の判断材料として使っていますね。

事務次長 川野様

「導入してよかった」と思うポイントを教えてください。

医師への報告が必要な記録だけを、抜粋して連携できる機能が一番良かったですね。
具体的には、看護師や介護職が『寿』の「支援経過記録」に入力した記録のうち、医師への報告が必要なものだけを電子カルテへ連携させています。
どうしても『寿』にある記録は、日常のケア的な記録が多くなります。そうすると、先生方は必要な情報が読み取りにくくなりますよね。
記録の連携機能を使えば、看護師・介護職は記録を『寿』・電子カルテと二度入力する手間は無くなりますし、医師は電子カルテを見るだけで必要な記録を確認できます。

電子カルテのメニューから、『寿』の温度板を立ち上げて参照する機能も、先生方はよく使っています。電子カルテから、気になる患者様のバイタルや状態をチェックできるのが便利なようですね。