施設名医療法人杏政会 グループホームつる
所在地鹿児島県 薩摩郡さつま町 鶴田2691番地1
職員数9名
利用者数9名
運営施設認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
導入製品介護トータルシステム『寿』

医療法人杏政会様は、長年 介護トータルシステム 『寿』 をご利用いただいております。
今回、 利用者の満足度向上と夜勤職員の負担軽減を目的に、見守り介護ロボット(センサーマット「aams」)を導入されました。
aamsの活用方法・効果について 管理者の北 (きた) 様にお話を伺いました。

導入のポイント
  • 利用者のプライバシーを守りつつ、ゆっくり休める生活環境を提供したかった。
  • 巡視だけではなく利用者の様子がわかるので、夜勤の負担・不安が減るとスタッフに好評。

【施設長】あじさい苑様でサービス提供にあたって大切にされていることを教えてください。

「自分の親ならどうする?」という視点からサービスを考えて、選択メニューや形態食の提供を南九州で最初に始めました。「最後の時間は最後の思い出、それを不幸なものにさせない」という思いを、30年前から大切にしています。

グループホームつる様について教えてください。

9名の職員が所属しています。
日勤帯は3名、夜勤帯は1名で勤務しています。
利用者は認知症を発症されていますが、認知症の程度や体の状態は人によってバラバラです。
グループホームは生活の場なので、「遠い隠居」の気持ちで自分の家のように暮らしていただきたいと接しています。

aams導入のきっかけを教えてください。

近隣の施設で、類似製品を使っているという話は聞いていました。
そんな時に、法人内で「こういう機械があるけど使ってみない?」と紹介を受けました。
ちょうど施設長とも、「夜は利用者にゆっくり休んでもらいたい、自分だったらいくつになっても人に寝顔を見られたくない」と言う話をしたばかりでした。

aamsの導入効果を、どんなところに感じますか?

2つ、大きな効果を実感しています。
1つは、より利用者のプライバシーに配慮できるようになったことです。
これまでは、一晩に最低4回以上の巡視をしていました。
そっとお顔を覗き込んだつもりが、びっくりさせてしまうこともしばしばありました。
aamsを使うことで、巡視をしなくても離床やバイタルサインはわかります。
利用者が自分の家のように、安心してぐっすり休んでもらえる環境を作れました。

もう一つは、職員が気持ち的に安心して夜勤ができることです。
職員は「aamsをもう手放せない」と言っています。

いくら経験があっても、一人での夜勤は不安です。
認知症が進行すると予期せぬ行動から、転倒するリスクがあります。自分のせいでは無くても、利用者が居室内で転倒やケガをしていると責任を感じます。
aamsを使えば、転倒する前に気づきます。実際に転倒も減りました。
職員にとっても、不安なく夜勤が出来るような環境が整いつつあります。

導入して良かったなと思ったエピソードを教えてください。

あるご夫婦のお話です。お二人とも入居されていたのですが、ご主人は手術のため入院しました。
奥様は認知症で、ご主人の手術のことはわからないようでした。また、自分の気持ちを言葉にできない状態でした。
奥様にaamsを使用していましたが、手術の夜にバイタルサインが少し低下されたんですね。
aamsが無ければ、よく休まれているなと見過ごしていました。
長年連れ添われた夫婦で通じ合った何かがあるのか、不安に思われたのか、言葉が出なくても感情を共有できるんだなと思いました。
aamsのような介護ロボットを通じて、利用者の気持ちに寄り添えたと感じる体験でした。

具体的にどのように運用していますか?

今は2台を利用しています。
基本的にはいつも同じ利用者のベッドで使用しています。
ご自分でトイレに行くがふらつきがある方、歩行に不安がある方へ設置しています。
シーツや敷布団の下に設置してますので、水に濡れたり・ずれたりというのも防げています。

今後取り組みたいことは?

定期受診の際に『寿』のバイタルや食事水分量を主治医へ提出しています。
aamsで記録したバイタル情報も合わせて提出できるといいなと考えています。
職員は「もう手放せない!」と言っていますので、将来的には全利用者で使いたいです。

施設長より

今は本当に介護人材の不足が深刻です。
人間が育つには時間がかかりますし、スキルには差が出ます。
平等なケアの提供のために、人間のスキルをカバーするような介護ロボットやITの活用は、これからもどんどん進めていきます。本当に人間力を必要としてる、利用者の希望に沿った個別のケアや情緒的な寄り添いに、職員が集中してほしいと考えています。